2014/09/26

全人的ケア

ずっと見てきた患者さん(飼主さん)から電話。死亡連絡。今朝7時2分。
下顎メラノーマと診断し、半年と余命宣告をしてから4年近く、なかなか転移はせず、下顎を部分切除してから3年2ヶ月。17歳の誕生日まで1ヶ月を切っていた。飼主さんはそれを残念だと言ったが、その声は、しっかりと看取ることができたという安堵で満ちていた。

全く腫瘍というものは不思議なものだ。いくら悪性といっても始めからあきらめる必要は無い。結局、2ヶ月前の最後の検診まで再発も転移も確認できなかった。そして獣医が行う治療以上に、生活を支えるケアこそが、重要であると実感した症例だった。

パワフルで愛情あふれたおばあちゃんが支えたからこそ、彼はここまで幸せに生きて来れたのだろう。とくにこの1年はいわゆる老老介護、その愛情に脱帽しっぱなしでした。

どうか安らかに眠ってほしい。

そして、この子に関わったすべての方々へ感謝申し上げます。

0 件のコメント:

コメントを投稿